2015年が始まりました。
今年は終戦から70年、阪神淡路大震災から20年。更に、日韓条約締結から50年。
心を引き締めなおし、もっと確かな、強い歩みを進めて行かねばならない年です。
腹くくって、いきましょう。
◎”慰安婦問題の“戦犯”朝日・植村記者が反論! 右派のデマ攻撃が明らかに”
(12月25日 LITERA http://lite-ra.com/2014/12/post-736.htmlより抜粋)
『朝日新聞の誤報問題で第三者委員会による検証結果が発表され、右派メディアやネットでは、またぞろ激しい朝日批判が高まっている。
…一連の朝日問題で我々が本当に検証しなければならないのは、そもそも朝日の誤報はここまで叩かれ、社長が辞任しなければならないようなものだったのか、ということだ。
朝日バッシングの背後には、明らかに安倍政権と右派メディアによる歴史修正主義の策謀があり、朝日はそのプロパガンダのためにスケープゴートにされた。その問題が検証されないまま、この一件が幕引きになるのは、日本のジャーナリズムにとっては大きな禍根を遺すことになるだろう。
しかし、最近、その問題を真正面から検証した本が出版された。青木理による『抵抗の拠点から 朝日新聞「慰安婦報道」の核心』(講談社)だ。
最近はワイドショーのコメンテーターも務めている青木だが、もともとは共同通信のソウル特派員で、リベラルなスタンスをもつ硬派ジャーナリスト。朝日問題でも一貫して、過剰なバッシングの動きに疑義を呈し、『朝まで生テレビ!』などでも孤軍奮闘してきた。
同書はその青木が朝日問題をテーマに書いた雑誌コラムの再録と書き下ろしルポで構成されており、朝日バッシングの風潮に抵抗する、はじめてのまとまった書籍といえるだろう。
ただし、そのアプローチの方法は最初に結論ありきではなく、かなり実証的なものだ。青木は書き下ろしルポの中でバッシングにさらされた当事者である朝日の記者たちを直撃し、それがいかにフレームアップだったかを丹念な取材で解き明かしているのだ。
その証言者のひとりが、朝日OBの植村隆だ。朝日記者として1990年代の初頭、韓国で名乗り出た元慰安婦の証言を最初に伝えた植村は、「慰安婦問題に火をつけた張本人」として最大の“戦犯”だと罵られている。
しかも妻が韓国人である上、妻の母が日本の戦争責任を追及する韓国の市民団体の幹部だったことから、ネットには「国賊」「反日工作員」「土下座しろ」「腹を切れ」といった罵詈雑言が溢れかえり、一般週刊誌にまで「捏造記者」「慰安婦火付け役」と名指しで攻撃された。
攻撃はメディア上だけではなかった。2014年3月に朝日を早期退職した植村は、関西の女子大に教員として再就職することが内定していたのだが、同大には嫌がらせや抗議の電話、メールなどが殺到。大学側が内定を取り消してしまう。
また植村氏は現在、札幌市の北星学園大学で非常勤講師を務めており、ここにも嫌がらせの電話やメールのほか、学生に危害を加えることを示唆する脅迫状まで送りつけられ、北海道警が捜査に乗り出す事態となった。
そればかりか、ネット上での誹謗中傷は植村の家族にまで拡大し、娘の実名や写真までさらされ、「反日サラブレッド」「自殺するまで追い込む」などと書き込まれている。
だが、植村記者はほんとうに「慰安婦問題に火をつけた張本人」だったのか。91年8月11日、たしかに、植村は韓国の元慰安婦としてはじめて名乗りをあげた金学順の証言を他メディアに先がけて報道したのは事実だ。
しかし、青木の取材によって、それはまったくたいした記事でなく、当時、ほとんど話題になっていなかったことがわかってくる。
…ところが、批判は朝日と植村だけに集中した。植村は同書の中でこう話している。
「僕は金さんのことを一度も『強制連行』とは書いていない。本文の中では『だまされて慰安婦に』って書いてある。それなのに、僕だけが攻撃され、他のメディアは攻撃されない。もちろん攻撃している人たちはほかを攻撃してもしようがなくて、朝日の植村を攻撃しなきゃしようがないんだろうけど」
ようするに、植村はたまたま一番最初に慰安婦の証言を書いた、それだけなのである。記事はほとんど話題にならず、書いたのも20年前に2回きり。言葉の誤用や事実関係の掲載基準も他社とたいして変わらないレベルだった。そんな新聞記者がなぜこんな目にあわなければならないのか。
しかし、この構造こそがこの朝日バッシングの本質なのだ。とにかく自分たちの誇りとやらを傷つける慰安婦の存在を否定したいがために、ほんのわずかな誤謬を探し出して、それを針小棒大に騒ぎ立て、「陰謀」「捏造」というデマを拡散し、スケープゴートを作り出して、「売国奴」という言葉で犯罪者のように血祭りに上げる。そのやり口は、それこそ関東大震災のときにデマをばらまいて朝鮮人を虐殺したやり口と同じだろう。
しかし、当の植村はこんな目にあいながらも、慰安婦問題について冷静にこう語っている。
「結局、慰安婦問題を否定したがる人たちって、元慰安婦の人たちとほとんど向き合ったことがないと思うんです。おばあさんたちの声に直接向き合っていない。それで証言の食い違いみたいなところに固執して否定したがるのって、すごく残念な気がする。こんなことをいくらつづけても、世界から孤立しちゃうんじゃないかって気がしますね…」
同書には、他にも、朝日で論説主幹や主筆まで務めながら「竹島を韓国にくれてやれといった国賊」と罵られている若宮啓文や、猛バッシングの渦中で東京本社報道局長を務めていた市川速水らへのスクープインタビューも掲載されている。
世論におもねった第三者委員会の検証などではわからない、朝日問題の本質を知るためにも、ぜひ一読してみてほしい。』 (エンジョウトオル)
【本】”抵抗の拠点から 朝日新聞「慰安婦報道」の核心”青木理著(講談社)
定価1,400円(税別)
『 慰安婦報道の「戦犯」と呼ばれた植村隆、市川速水、若宮啓文、本多勝一ら朝日関係者に徹底取材。報道の現場から問題の全真相をルポルタージュし、バッシングの背後にうごめく歴史修正主義をえぐり出す。
闘うジャーナリストが、右派の跳梁に抗する画期的な一冊!
「反動の時代。ひとことでいえば、そういうことだろうね」──本多勝一(元・編集委員)
「僕はやっぱり虐げられた側というか、人権を侵害されている人たちの側から発信したいというのがあった」──植村隆(「従軍慰安婦」報道の火付け役と言われた元・記者)
「朝日が膝を屈したと僕は考えていない。魂を売ってしまったとかいうことでは決してない」──若宮啓文(元・主筆)
「最初は自分が左翼かと思って戦後補償問題をやりはじめたんだけど、やってみたら右翼だと思いました。日本がアジアのリーダーとして、立派な国であってほしいと思った」──市川速水(前・東京本社報道局長)
「だから朝日が変わるということは、戦前の歴史を考えると、とても大きな意味を持つ可能性がある」外岡秀俊(元・東京本社編集局長)』(講談社ホームページhttp://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062193436より)
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