2014年4月30日水曜日

水曜企画-ハルモニと共に【252】

カバン花こころ学習会で校外学習を実施しました。
水俣、長崎の旅です。
水俣は人がとても温かい町でした。
しかし、色々と水俣病の話を聞くと、この土地ならではの根深い問題の上に水俣病があるのだと知らされました。
土地の豊かさ、同時に存在する貧しさ。その豊かさと貧しさを利用して利益を貪る国家と大企業。
水俣を見ると、原発や基地の姿が重なります。
地方の原発で作った電気を都会の人間が使う。原発がある土地の葛藤も苦悩も被害も知らず。
水俣のチッソで作ったものを使って出来た製品を使ってる人間も然り。
その人間が私たち。
知らない罪。使ってしまっている罪。
罪をあがなう方法を見つけなければ。

◎長崎で漫画家の西岡由香さんとお会いしました。
原爆のこと、原発のこと、自然エネルギーのことなど平和に関することテーマに活動されています。
西岡さんのホームページhttp://sky.geocities.jp/yuka37jp/

◎水俣では水俣病歴史考証館・相思社でお世話になりました。
職員の方皆さん親切で、丁寧に水俣についてお話して下さいました。
ホームページhttp://www.soshisha.org/jp/

2014年4月23日水曜日

水曜企画-ハルモニと共に【251】

船韓国旅客船の事故。大惨事です。韓国は今、時が止まったようになっていますね。
日本もひとごとではありません。事故の原因と思しきもの。運営の体制。救助の遅れ。マスメディアの無神経な報道。
私たちはそれらをすでに体験しており、かつこれからもそれらに傷つけられる危険があることを知っている。
さらに自らが傷つける側になる場合もあることを忘れてはならない。

◎【訃報】李秀梅ダーニャン
中国人「慰安婦」裁判原告の李秀梅さんが亡くなられました。
詳しくは http://ianfukansai.blog.fc2.com/blog-entry-62.html で。

2014年4月16日水曜日

水曜企画-ハルモニと共に【250】

ふらふら顔さて、何を言うべきか。
腑に落ちない、腹立たしいことが多すぎて。
息苦しい世の中です。
政治家たちの下品な失言に、一瞬だけ怒った市民が、その揺り戻しみたいに愛国心のようなものを強く持ちはじめた。
マスコミの情報に右往左往し、簡単に流されてしまう市民。
それは政治や社会問題だけに限らず。今話題のSTAP細胞の一件が象徴的に物語っています。
研究者はいい加減。
研究組織は自身の利権を守るため保身に必死。
マスコミは研究の本質的なところに関係ない、いわばテレビ的(メディア的)に見栄えのいいところを取り上げ、囃し立て、ボロが出ると、手のひら返して突き落とす。
そして、そのマスコミの報道の浅いところをすくって、ころころと考えを変える市民。
「マスコミの言うことは事実の一部」でしかないと言うことをお忘れなく。
(マスコミに限らず、報道カメラマンのマナーは本当に悪い。自身を特別な人間だと思っているのか。人を押しのけ、入ってはいけない場所に入って無神経にカメラを回す。人権や平和を訴えている場でのその行為。そのような人に人権や平和を報じる資格はないでしょう。)

2014年4月9日水曜日

水曜企画-ハルモニと共に【249】

波済州島四・三事件。事件から66周年を迎えた今年、韓国では4月3日が国家追悼日となりました。
韓国安全行政部が主催した追悼行事に朴槿恵大統領は不参加。
国が指定する追悼日ということは国家が四・三事件を国家の過ちだと認めることだと評価されています。
ゆえに、朴槿恵大統領が追悼行事に参加することには大きな意味があったと思われますが……
いまだに当時のことを語れないで、悲惨な記憶を胸の中にしまったままの人もいるといいます。
傷は癒えず、癒えない間に、別の新しい傷がつけられていく。今そんな世の中であるような、そんな気がします。

◎【コラム】”〈ニュースの窓〉大量虐殺はなぜ起きたのか/4.3事件66周年に際し”(4月7日 朝鮮新報http://chosonsinbo.com/jp/2014/04/47sk-4/
<要約(原文は上記アドレスにアクセスしてご覧ください)>
◆米国の責任
米軍政による済州島民大量殺りくを物語の背景に描いた小説「順伊おばさん」を執筆した作家・玄基榮氏はこれを書いた翌年の1980年、保安司令部に連行され拷問を受ける。
折りしも光州事件がおこる年だ。
四・三事件、光州事件どちらも国家が国民を実力をもって弾圧した事件だ。当時、その事実を抹殺しようとする政治風土が存在していた。
1980年代後半、民主化運動が広がるが、これが四・三事件の記憶を伝え、真実を明らかにしようとする原動力となった。
真相究明は進み、2006年蘆武鉉大統領が初めて、国家元首として公式謝罪した。
一方、米国の罪も忘れてはならない。
「米軍政は、焦土化作戦を幇助し、警察を含めた討伐隊に武器を提供、人間が人間に、同族が同族に行う集団虐殺を眼を見開いて見守った。
また、彼らはそのときの殺傷を『日々報告書』にいちいち記録した。
にもかかわらず、彼らは口を開かないでいる…。韓国軍の作戦統制権を握っていた米軍は虐殺現場を放置したまま、ただ目撃しただけだったという。
このこと自体、米軍が大規模な民間人犠牲に対し責任を免れることはできない」
◆2代続く逆風の中で
四・三事件は過去のことではない。米国がイラクやアフガンで行っていることは四・三事件同様、現地の傀儡政権を隠れみのにした非人道的行為。
また、平和と人権のシンボルへと変わりつつあった島の歴史が李明博、朴槿恵政権と続くファシズム的政権により後戻りしているようだ。
これは犠牲者に対する許しがたい背信行為だ。

2014年4月2日水曜日

水曜企画-ハルモニと共に【248】

爆弾袴田事件、再審が認められ、袴田巌氏が釈放されました。
犯人でないにもかかわらず死刑宣告され、拘束された想像を絶する長く苦しい時間。
もう取り返せない時間です。
冤罪は本当に恐ろしい。
袴田事件にしても、冤罪事件のひとつである足利事件にしても、事件を映画にした監督や取材したジャーナリストは真犯人と思しき人物は分かっていると明言しています。
捜査関係者でない人が分かっていることを捜査した人間が知らないはずはないと思うのですが。
警察も検察も裁判官もミスを認めない。
過失もしくは故意に犯したものを早い段階で認めれば救われた命、人権は数多くあります。
それは冤罪事件に限らず。公害も原発も戦争責任も……
なんの因縁か、袴田事件の遺族である、味噌製造会社専務の長女が袴田巌氏が釈放された直後亡くなったそうな。……なんの因縁か

本【書評】”「教養としての冤罪論」森炎著”(ブック・アサヒ・コム http://book.asahi.com/reviews/reviewer/2014033100002.html?iref=comtop_fbox_d2_05